ウシなどの草食動物は、体内(腸)で草を分解して、栄養にしています。
腸のなかにいる細菌がいなくなれば、ウシは、草を栄養にすることができません。
ウシほどではありませんが、人間も、腸内の細菌にかなりお世話になっています。
腸内細菌とヒトとの関係を、たとえ話で説明します。
腸内細菌のバランスが重要なのです。
ヒトのカラダは細菌だらけで細菌のバランスで変化
ヒトの腸内に細菌がいることは、けっこう有名ですね。ビフィズス菌や乳酸菌を飲むと健康にいい、とよく言われています。
実は、ヒトの体は細菌だらけです。腸内だけではありません。例えば皮膚にもたくさんの細菌がいます。
細菌というと、すぐに病気を起こす悪いヤツというイメージが強いと思います。
実は、細菌のなかにもヒトにとって「いいヤツ」と「悪いヤツ」がいます。
腸内細菌も皮膚細菌も「いいヤツ」と「悪いヤツ」のバランスが大切なのです。
ばい菌だけでなく、共存共栄の細菌もいる
おなかの調子が悪いとき、大腸にいる細菌の縄張り争いに変化が起きています。
いつもは「いいやつ」が大勢を占めているのですが、ストレス、アルコール、睡眠不足などの影響で、「悪いヤツ」がはびこっている状態です。
ヒトにとって良いバランスが崩れかかっていると、体調も悪くなります。
「いいヤツ」は、ヒトと共存しようとしますが、「悪いヤツ」はヒトを苦しめることをします。
これはヒトからの視点ですが、細菌同士の関係では、常に縄張り争いをお互いにしているライバルです。
人間の集団でもありますよね。時間とともに情勢が変わってきて、優勢であったグループが劣勢になり、しばらくすると、また優勢になったり。
腸内細菌バランスが重要
「悪いヤツ」を抹殺してやれば良いのかというと、必ずしもそうではないようです。「いいヤツ」もどこかで「悪いヤツ」に依存している場合もあったりして。
「いいヤツ」が出す物質が、カラダをめぐって、なんらかの影響を及ぼすこともあります。
「悪いヤツ」がいなくなることは、ありえません。
腸内細菌において、あくまでも適当なバランスを保つ必要があるのです。
まとめ
皮膚の細菌もそうですが、特に大腸の腸内細菌のバランスを整えておくことが重要です。
栄養、運動、睡眠、という3大要素がありますが、腸内細菌を賢く飼ってやることも重要です。