自分自身を客観的に評価するのはかなり難しい。
でも、よく考えてみると、自分自身は、世界中でたった一つの存在です。
同じ遺伝子を持つ人間は地球上にいません。
世界に一つだけの花 の歌詞のように、ほかの生物でも同じです。
分裂して増えていくような生き物は別として。
この事実を考えると、自分を他人と簡単に比較することなんてできません。
(確率で考える)
そこで、確率の概念を取り入れたらどうでしょう。
自分が存在する確率はどのくらいなのでしょうか。
両親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせは、7,000億通りもあるととかないとか。
なので、自分が生まれてくる確率は、およそ7,000億分の1と極めて低い。
このような低確率で生まれてきた自分は、いかに希少価値のあるものか、かけがえのないものであるか、という理屈が成り立ちます。
世界に一人しかいない、かけがえのない存在です。
簡単に(単純に)自分自身を過小評価してしまう前によく考えるべきです。
(遺伝子で考える)
遺伝子の点から自分を見つめ直してみます。
自分が持つ唯一の遺伝子は、両親から受け継がれたものですが、どちらか一方のコピーではありません。
両方の組み合わせです。
なので、同じ遺伝子を持つ人間は、世界中探しても見つかりません。
親から引き継がれた遺伝子は、その組み合わせによって唯一のものとなり、結果として子供一人ひとりで全く異なる遺伝子を持ちます。
兄弟であっても組み合わせ方が違うので、遺伝子は異なります。
一卵性双生児だけは、例外ですね。
このように、遺伝子の点で見ても、自分は世界にたった一人しかいない存在です。
完全に同じ人間はいません。
だからこそ、自分の個性、長所を認めることが大切です。
もちろん自分自身には短所もあります。
すべてがそろった●●さん、などという言い方をされる人が世の中にいますが、完璧な人間なんていません。
あまり好ましくない特徴を持って生まれた場合(先天性)もあれば、他人との関係でつい失敗をやらかす場合(後天性)もあります。
先天的、後天的な要素が複雑に絡みないながら人生の時間が過ぎていくので、生まれ持った遺伝子だけですべてが決まるわけでもありません。
とにかく、自分を客観的に評価するには、確率的にも遺伝的にも、自分が世界で唯一の存在であることを自覚する必要があります。
そうすれば、自分への過小評価は避けられるハズです。
むしろ、昆虫のような大群のなかのちっぽけな自分の存在に気づきます。
そんな大群のなかで、みんな生まれて死んでいくのです。
有名になろうが、無名のまま死んでいこうが、たいしたことではありません。
自分は誰の代わりでもない、たった一つの存在です。