いまさらですが、日本の稲作には多くの問題があります。
高齢化、少子化が進んでしまい、稲作の後継者不足となっています。
若い人の多くは農業に関心がありません。お金を儲けることが難しいからという理由もあるでしょう。
それよりも、消費者の立場から自分の意見を申しますと、もっとコメをいろんな場面で食べたいのです。
白米として食べなくても、麺でもよいし、パンでも、お菓子でも。
コメ好きな自分として意見を述べます。
ただでさえ少子化で人手不足なのに、農業にたずさわる人は、もっと不足しています。
技術や知識伝承がうまくいかない可能性があります。
多くの日本の農家は小規模であり、経営という視点では非効率性です。
小規模な農地が分散しているため、効率的に作物を作ることが困難です。
一部の地域では耕作放棄が進行しています。
穀物については、外国産との競争が激化し、輸入農産物の増加などにより、農家の収益に影響を与えています。
農業というと古い産業のイメージですが、毎日食べている食材は、農業以外からは作り出せません。
テレビでもあれだけグルメ番組を放送しているのに、お金で買える食材には興味あっても、食材を作り出す農業にはあまり関心がないようです。
農業の代表ともいえる稲作についても、古くからある慣習が続いているようです。
消費者の立場からいえば、もっとコメの食べ方のバリエーションがあれば、おいしいパンにも負けないくらい食べたいと思うのですが。
また、畜産用の飼料にしてもわざわざ輸入しなくても、稲を利用すればいいのでは?とかバイオ燃料に利用すれば?とか、思ってしまいます。
古くからある産業だからこそ、最新技術の導入によって「化ける」可能性だってあります。
日本の稲作を発展させるためには、例えば、農業のデジタル化はどうでしょう。
センサーやドローンなどを活用して、畑や水田の状態を簡単に観察できれば、農家の人が様子を見に行く時間を節約できます。
農業機械を自動化すれば、体力があるか否かは、あまり関係ありません。
人手不足の解消にもつながります。
田植えや収穫作業が自動化すれば、とんでもなく効率的です。
農地の利用方法を改めて考えるべきかもしれません。
農地法という法律で縛られているようですが、複合的な農業経営(観光農園など)を進めることを推進してもよいと思います。
その他、農業を始めるためのハードルを下げ、起業をサポートする仕組みを整備することも重要です。
起業したいと思う人を後押しする仕組みが必要なのです。
もっとも重要なのは、農産物のブランド化や高付加価値化かもしれません。
ダサイというイメージを払拭するのです。
日本のコメは、食用以外の用途にもさまざまに活かすことができます。
ただし、食用以外でコメを生産することに抵抗感を持ってしまうと、うまく進めません。
コメは、発酵させることでエタノールを生産することができます。
コメの胚芽から油を抽出できます。特に胚芽油は栄養価が高く、健康食品としても利用されています。
酒造りの副産物である酒粕やもみ殻は、飼料、肥料などに再利用できます。
コメの外皮であるコメ殻から取り出されるシリカは、工業製品や製薬などの原料として利用されています。
コメの製粉過程で生じる残渣は、動物の飼料などに利用されます。
コメ生産のサステナビリティですが、江戸時代なら普通に行っていたことでしょう。
農作物を徹底的に利用するという観点を持てば、技術的には比較的簡単です。
あとは、商売として成り立つかどうかです。
日本では、細長いインディカ米が嫌われる傾向ですが、なにもジャポニカ米にこだわる必要はありません。
もし、インディカ米の方が病気に強くて水も少なくて済むのなら、インディカ米を育ててもいいですよね。
もし、インディカ米の方が、麺に加工しやすいなら、米粉パンを作りやすいなら、インディカ米を育ててもいいですよね。
温暖化によって日本が亜熱帯化しているなら、ちょうどよいです。
どうせ人口が減少するなら、アイデアでうまく暮らしていける国に化けてほしいなぁと妄想する年始です。