普段はあまり意識していないかもしれません。
大きく動かされる人間の感情は、何なのでしょう。
人間が野生だったころ
古代、まだ人間が野生動物の1種だったころ、人間も他の動物に食われてしまう恐怖を、日常的に感じていたハズです。
自分の命がなくなってしまうという恐怖、これは、最もわかりやすい不安感といえます。
食われてしまうという恐怖は、どんな野生動物でも本能的に知っています。
文明人になっても「不安感」という恐怖は消えない
でも、大脳が発達してしまった人間は、それ以外の恐怖にも敏感に反応します。
例えば、今回のコロナ禍で生活が脅かされるかもしれない、という不安感。
まだ実際に生活苦になっていなくても、漠然とした不安感を持ってしまいます。
未来のことを予測してしまう、高等な大脳を持ってしまったがための宿命かもしれません。
不安感という感情は、マイナスの感情です。
一方、食欲、睡眠欲など、生きるエネルギーにつながるプラスの感情もあります。
プラスの感情だけで生きていければ、どんなにハッピーな人生だろうと思うのですが、そうはいきません。
日常生活では、いろいろなマイナスの感情をかかえながら暮らしています。
プラスの感情はあっという間になくなってしまうのに、マイナスの感情はけっこう引きずります。
なぜなのでしょう。
マイナスの感情のなかでも、「怒り」や「悲しみ」といった感情もあるのに、なかでも「不安感」という感情は、特に強いエネルギーでココロやカラダを苦しめます。
現実に目の前で起こっていないことにも不安感を持ってしまい、自分自身を苦しめます。
それほど不安感というのは、人間にとってやっかいで、最も避けたい感情といえそうです。
頭のなかで生み出されるやっかいな不安感
不安感が生み出すやっかいな状況は、次のような例です。
自分で勝手に不安がっている(心配している)にもかかわらず、その自分に気付かずに、不安から逃れないまま過ごしている状況って、けっこうあると思います。
不安感から逃げ出せば解放されるのに、あえて、その場にとどまって現状を維持してしまうという、苦しい方の選択している状況です。
例えば、夫から、上司から、理由もなくイライラをぶつけられてハラスメント行為を受けている、と自分もわかっているのに、嫌われたらその先どうしよう、、、と思い込み、逃げ出すこと(気持ちを離すこと)をあきらめている状況。
それができればすでに実行しているよ、と反論されそうです。
でも、まず自分は決して悪くないと気付くことが大切です。
将来への不安感が先走って、現実に苦痛を受けている原因から離れようとしない、という自分の状況を客観的に見れるかどうかです。
苦痛を与え続ける人と、自分とが、いつの間にか「共依存」のような関係性になっていないでしょうか。
支配欲の強い人は、おとなしい人を手なずけた気がして、勘違いしてないでしょうか。
そんな状況が見えれば、あとは気持ちを離す(逃げる)だけなのですが、不安感という大きな感情が邪魔をして、なかなか行動に移せないのです。
それだけ「不安感」は、人間にとって非常に強い感情だといえそうです。
自分のなかで押し殺して消化してしまいガチなのが「不安感」です。ですから、意識の外においてしまいガチです。
生み出された不安感を遠ざけるために
生み出されたその「不安感」を客観的に見ることができて、意識してしまえば、つまり自覚できれば、それをきっかけにして、遠ざけることができます。
感じている不安感の自覚(客観視)をきっかけにして、相手に対する自分の行動や考え方を変える方向へ進めます。
時間はかかりますが、自分の言動を変えることで、相手の言動を変えることができます。
おまけ
長期間にわたって上司からの問題行動に耐えていたのですが、2年程度かかって、やっと離れられました。本人にあまり自覚がないのが難しいところです。
その上司は、どこかの大国の大統領の言動とよく似た言動をします。生まれつき「天才的気質」の遺伝子を持っているようです。それに気づいただけでも、自分を守れるきっかけとなりました。
同じような経験をされた人にとって、参考になれば良いなと思っています。