スマホにしろ、仕事で使うパソコンにしろ、目で情報を追う時間がかなり長いですね。
コロナ禍もあって、他人様と言葉を交わして耳で情報を得る機会は減りました。
いわば、視覚情報が多すぎる世の中になっています。
視覚情報は、一気に全体像を知ることができるので、今のデジタル社会に向いています。
一方、音声情報は、最初から最後まで聞かないと、全体像もわかりません。
音声情報の方が、いわばアナログ的です。
視覚情報は、一気に脳内に入りますので、速いのはいいのですが、脳が大量の情報をさばけているとは思えません。
パソコンのCPUの性能が良ければ大量の情報をさばけるのでしょうが。
人間の脳は、CPUのようにできていませんから、処理能力は低いし、入力モレもあるでしょう。
でも、人間には感情、つまり共感力というものがあります。
相手が何を言おうとしているかを想像しながら聞くことができます。
だからこそ、脳内が完全なプログラムでなくても、なんとか正常にはたらくのです。
しかし、視覚情報が多すぎる世の中で、脳の考え方もデジタルチックになってきています。
そうなると、漏れた情報から「なんとなく想像」する能力も、だんだんと落ちてくるような気がします。
相手の気持ちを考えながら話を聞けるかどうか、反対に、相手に伝わっているかどうかを想像しながら話せるかどうか、そんなアナログな行動ができなくても当たり前になりつつあるかも、とおじさんは心配します。
話を聞く能力は大切です、といわれています。
確かにそうです。
では、話を聞く能力は結局何かと考えると、相手が考えていることを想像しながら聞けるかどうかです。
なので、ある程度の共感力を持っていないと、他人様の話をきちんと聞くことはできないハズです。
今のおじさん世代よりも、今の若い世代の方が、きちんと話を聞けるという傾向もあると思います。
この傾向は、ある意味正しくて、ほかの意味では違うかもしれません。
おっさんは、相手の話を聞く前に自分の意見を言いたいので、自分に向かってくる話をシャットダウンしてしまう傾向があります。
同世代のおっさん、または、それよりうえの世代のおっさんは、このような傾向があります。
一方、20代の人たちは、静かに相手の話を聞いてくれます。
でも、本当にわかってもらっているのかな、と心配になるときがあります。
かなり丁寧に説明して、やっと安心できる感覚があります。
これって、単におじさんが年齢ギャップを感じているだけでしょうか(笑)。
あるいは、価値観が多様になったせいで、単純な言葉だけでは同じ価値観を共有できなくなったせいでしょうか。
原因はよくわかりませんが、相手の気持ちを読み取ろうとしてしまうおじさんは、若い人の話も、なんとか「すきま」を読み取ろうとして聞いてしまいます。
その結果、混乱しているだけかもしれませんけど。。。