共感力のない人は、他人様の気持ちをくみ取るのが苦手です。
だから、イラッとする言動をしてしまいます。
あまり本人は悪気を持っていません。これがタチ悪いのです。
悪意がないので手加減をしないのです。
悪気がないのだから、本人が自覚して言動をセーブしないかぎり、誰も止めることができません。
相手の嫌な言動が続いてしまい、自分の貴重な時間が無駄に使われてしまいます。
相手の気持ちを考えてあげられる共感力の高い人は、自分の言動が相手にどう伝わるかも、敏感にわかってしまいます。
なので、共感力が高い人は、相手を傷付けるような言動を自分で慎みます。
相手の話を真剣に聞いて自分のなかに取り入れてしまうからこそ、共感できます。
相手の話を自分のことのように考えるということは、その分、無駄なエネルギーを使っているのかもしれません。
相手が真剣に相談しているならいいのですが、適当にグチを言っていた場合でも、真剣に自分の中で消化しようとします。
そうなると、どうでもいいことに自分のエネルギーを使ってしまいます。
エネルギーの浪費を避けるためには、結局、話を「聞かない」能力も必要です。
悲しいことに、共感力が低い人は、相手の話を聞かないからこそ自分の思いを他人様に次々とぶつけられるのです。
共感力が低い人を見習うべき点もあるのです。
見習うというか、ワザとして盗むという方が正解かもしれません。
共感力のない人が自分に向かって話を始めたら、その人がいつもしているように、半分うわの空で聞いていればよいのです。
相手がうわの空かどうかなんて、共感力がない人には判別できません。
おそらくだれでも生まれつき特定の気質を持っているのでしょう。
気質を変えることは無理ですが、マネしてみるのは努力次第で可能かもしれません。
もし、迷惑を受けている人の気質に困っているのなら、その気質の真似をしてみればいい。
俳優にでもなった気分で、別人を演じてみる練習を何度かすればいいのです。
精神的に余裕があるときは、けっこう楽しい作業です。
聞き流せる能力というのは聞ける能力の反対の能力ですが、ワザとしてとらえれば誰でも聞き流せるワザを身に着けることは可能です。
自分の貴重なエネルギーは、浪費させるのではなく、せめて自分のスキル向上に使う方がよいと思いません?