長く生きていると、いいことばかりでなく、悪いことも起きます。
でも、悪いことをどんどん忘れることができるからこそ、人生を楽しくできるのです。
忘れるって大切です。
というより、忘れるように脳ができあがっています。
そんな都合のよい脳のせいで、トラブルも起きます。
少し前に自分が言ったことを忘れ、逆のことを言ったとしましょう。
これって矛盾そのものです。
矛盾する話をしてはいけないのは、権威のある人、組織で上にいる人です。
ヒトとしての信頼性を失うかもしれません。
そんな人の話は、その他の一般庶民や部下などがよく聞いています。
なので、少し前の発言と矛盾する内容を言ってしまうと、他の人は混乱し、発言した人に対して不信感を持ってしまいます。
もし、矛盾のない発言を続けようとすると、自分が言ったことすべてを覚えていなければいけません。
これって、どんなに記憶力が良い人でも無理でしょう。
では、こんな矛盾をなくすためにはどうしたらよいのでしょう。
その場その場で都合よいことを言ってしまう癖をなくす、かもしれません。
言い方を変えると、常に、自分の考え方に沿って発言する、かもしれません。
自分の中にある考え方に沿って発言していれば、そんなに発言内容がブレることはないでしょう。
一方、その場しのぎで都合の良い発言をしていると、その「嘘」を貫くために、その嘘を記憶して何度もその嘘に沿った発言を繰り返さなければいけません。
これを自然にやってのける人は、ある意味天才だと思うのですが、どこかでボロが出てしまい信頼感を失っているのかもしれません。
前者のように自分の考え方に沿って発言していれば、自分の発言をすべて覚える必要はありません。
この方が、楽ではないですか。
といいますか、普通の記憶力にひとは、これしかできないと思います。
ですので、「ぶれない発言」というのは、普通の記憶力を持った普通の人だからできるように思います。
性格の良し悪しとは関係ありません。
自分の考え方に沿って発言していればいいのですから。
その「ぶれない発言」の内容が良いか悪いかは、そもそも自分が持っている「考え方」の良し悪しです。「考え方」が悪ければ、その時点で、他人様に受け入れられないでしょう。
反対に、記憶力に優れ、頭の回転が速い人にとって、都合の良い発言を繰り返して生きていくのは、さほど難しいことではないかもしれません。
その場では、他人様に受け入れられやすい発言ができてしまうのかもしれません。
なので、信頼性できる人間か否かは、実は性格の問題ではないかもしれません。
その人が生まれ持った記憶力があまりにも良い場合には、他人様に信頼されない人間になってしまうかもしれません。
嘘をつきとおせる能力を持っているわけですから。
そんな考え方をすると、性格悪い、信頼性なし、などという性格の話題も、今までと違った視点で見ることができるかもしれませんね。