日本の家制度は崩壊しつつあるのかもしれません。
特に、地方に生まれた場合、都市部へ行ってしまうと親の様子などわかりません。
配偶者の都合もあり、自分だけ親の近くに住むこともできません。
そうなると、親が年齢を重ねて最期が近くなったときに、子供が近くにいる状況にはなりません。
親自身が自分の最期も自分でコントロールする必要があります。
その代表が介護制度でしょう。
親の介護を実際に経験した人は、体力的にも精神的にもかなりきつかったといいます。
実際のところ、そうなのでしょう。
いくら親とは言え、自分がボロボロになったらどうしようもありません。
ここは合理的に考えるべき時代になったのかもしれません。
しかし合理的に進めようとすると、どうしてもお金が介在します。
頼って助かるのなら、一部を他人様にまかせてもいいのではないでしょうか。
親の介護に限りません。
子育てだって、親2人では疲れ切ってどうしようもない場合、お金は必要ですが他人様の力を借りてもいいと思うのです。
問題は、お金がないとチカラを借りれないという状況です。
高度成長期などであれば、近所の人たちが協力しあって、なんとなく助け合いができていたのに、今や下手に協力すると白い目で見られる場合もあります。
融通の利かない世の中になったともいえますが、他人様のご好意に甘えていた時代が終わったともいえます。
時代はなかなか元には戻りませんので、お金の心配さえなければ、お金を介在させて他人様の力を借りるという選択もありえるでしょう。
近年中に介護が必要となる後期高齢世代が、他人様に手伝ってもらいながら生活する自分を受け入れられるかどうかがポイントです。
それさえクリアできれば、うまくいくかもしれません。
もちろん、今の中高年世代は、自分が後期高齢者になったときに他人様に協力してもらう自分を受け入れる、という前提付きです。
自分が弱ったときに、他人様にカラダを預けている自分を想像できますか。
いまから、そういう自分を少し想像しておいてもいいですね。