z世代が90年代の曲をよく聞くようで、テレビでも昔の曲がよく登場します。
その曲につられて、昔若かったシンガーが登場するのは、なつかしいやらびっくりするやら。
自分が若いころは、上の年代が昭和前半のナツメロを聞いていて、なんだか退屈だなぁと思っていた記憶があります。
そんな「上の年代」に自分が近づくと、「ナツメロ」を聞いている自分に気づき、そんな自分を認めてしまいます。
過去を振り返って昔の音楽を聴いていてもしょうがないのでは?と自分を否定する一方で、昔の自分がよみがえってきてなんだか元気が出てきてしまうという事実もあります。
音楽のチカラってこういうことなのでしょうか。
活力を生み出してくれる昔の曲。
今のz世代が聞いている音楽は、あまりすーっと自分の頭に入り込まないのですが、当時若かった自分は、当時の音楽を難なく頭に入れていたハズです。
なので、今のz世代がどうこうではなく、良いと思える音楽は、若い人の方が区別なく受け入れられるということなのでしょう。
ただ一ついえるのは、今の時代は「渇望」しなくても音楽が手に入る点です。
FMラジオ番組を待ち構えていてラジカセに録音するタイミングを逃したら、高価なレコードを買うしか方法がなかった時代とは違います。
少しお金を出せば、世界中の音楽を聴くことができます。
しかも、なんども。
レコードを買う必要もなく、マイナージャンルの音楽だって検索すれば引っかかってきます。
それがいいことかどうかわかりませんが、時間と労力を割いて探し回らなくても音楽が手に入ります。
なので、さまざまな音源に触れる機会は、今の方がだんぜんあります。
音質の悪いAMラジオで聞き逃していた音楽も、ネットを通じてイヤホンで聞けば明瞭に聞き取れます。
恵まれた現代の環境で、昔好きだった曲やさほど興味がなかった曲を聞いてみると、新たな発見があったりします。
この曲って、こういう音だったのか、こういう歌詞だったのか、こういう雰囲気の曲だったのか、、、など。
以外と精巧に作られていると気づきます。
昔感じた印象と違う印象を受けてしまい、少々びっくりします。
90年代あたりの曲の一部は、シティポップといって人気があるようです。
アメリカやヨーロッパの曲調と、日本の伝統的な曲の特徴とがちょうど混ざり合っている時期なのかもしれません。
昭和40年代くらいに、朝食に目玉焼きやパンが入ってきたような感じでしょうか。
このころの食事って、最も栄養バランスが良いそうです。
90年代の曲も、聞き心地のバランスがちょうどよいのかもしれませんね。