けっして日本の全体像が見えているわけではありませんが、バブルがはじけて以降、低迷し続けている期間がこんなにも長くなってしまった原因は、いったい何なのでしょう。
言葉では解決策を聞きますよ。
規制緩和しなければ、とか
終身雇用が悪いのだ、とか
金融政策の失敗だ、とか。
しかし、よく考えると、解決策としてガラッと変わったものは1つもないかな。
徐々に変わってきているかもしれませんが、一気には変わっていない。
いわゆるハードランディングではなく、ソフトランディング。
「変わる」という意識が保てるのは、ぜいぜい数年間ではないでしょうか。
徐々に変わるのはいいことかもしれませんが、あまり変化がないと、そのうち忘れてしまいます。
あまりにも長い時間をかけて政策を進めていると、人間の記憶からなくなってしまう気がします。
変えるのであれば、長くても10年で変えなければ、そのうち時代が変わってしまいます。
最も懸念されるのは、人材の流動化が進んでいない点。
いまだに、転職は悪のイメージです。
そんな環境では、必要な人材が必要なところへ行きません。
人材が流動化しないとダメでしょう。
一方で、少子化が進んでしまったせいで移民を受け入れようとしています。
移民が悪いわけではありませんが、その前に、少子化対策や人材流動化とか、いろいろやるべきことはあったハズです。
素人が考えてもこれだけ思いつくのですから、失われた30年の政治は、世界史に残るほどうまくいってないと感じます。
団塊世代が元気にがんばっていた時代は、なんとかうまくいってました。
そのときのやり方をそのまま続けようとしているからではないでしょうか。
もうとっくに時代は変わっています。
いま、バリバリと世の中を進めていかなければいけないのは、40代の人たち。
「失われた10年」の人たちです。
そのうち、Z世代が世の中を動かす時代になっていきます。
個人的な意見ですが、荒っぽいハードランディングで進めるなら、団塊世代、バブル世代は、一歩引いた立場であえておとなしくして、新しい世代の人たちにどんどんまかせるべきです。
そうなったら、バブル以後の私の世代は仕事が減るわけですが、今の仕事だけにしがみつくことをやめて、老後へ向けて変わればいい。
しかし、うまく「変われない」のが難題ですね。
変われる、変われないは、けっきょく個人の力量になるのでしょう。