高校生のときに、生物の授業で習いました。
受精卵が分裂して人間の体へと変わっていく過程で、外肺葉、中胚葉、内胚葉の3つにまず分かれていく、と。
受精卵が分裂して数が増えていくうちに、カラダを貫くように1本の管ができあがっていくそうです。
その管の部分が内胚葉、表面が外肺葉、その他が中胚葉、といったおおまかな説明しかできませんが、ざっとこんな感じです。
管の部分の内胚葉は、外界とつながるチューブですから、胃腸、気管や肺、尿管など変化していきます。
中胚葉は、内臓全般へ変化していきます。
最も印象に残っているのは、外肺葉。
表面なので、皮膚へと変化するのは想像内ですが、脳や脊髄や目などの神経系へも変化するそうです。
つまり、皮膚と、脳などの神経系とは、同じところから分化してできあがっているのです。
皮膚と脳。
皮膚は感覚器でもあるので、昆虫でいう触覚のようなもの。
感覚するどい器官が皮膚である、といわれればその通りのようにも思います。
皮膚が脳の役割をするとは思いにくいですが、しかし、間違いではないかもしれないと考えています。
現代社会では、人同士の距離感が遠くなってしまった感がありますが、もう少し前までは、距離感は近かったように思います。
男女の仲でなくても、不安なときに肌をさすってもらったり、背中に背を添えてもらったりすると、不思議と安心感を持てるような気がします。
皮膚が神経系の臓器であるのは、間違いではないと思えてきます。
一方で、ふくらはぎは第二の心臓、とよくいわれています。
歩くことによってふくらはぎの血管が伸び縮みして、まるで心臓のようなポンプの役割をするため、と記憶しています。
ふくらはぎは筋肉であり、心臓も筋肉であり、両方とも中胚葉から分化した器官です。
理屈はともかく、同じ中胚葉なら、ふくらはぎが心臓の役割をしてもおかしくないか、と思います。
西洋医学では、人間の臓器を場所ごとに分けて考える傾向が強いようですが、東洋医学では、カラダ全体を見て考える傾向があるようです。
どちらが正しいかではありませんが、ふくらはぎと心臓は血管でつながっていますし、皮膚と脳も神経でつながっています。
なので、各器官をバラバラで考えるよりも、つながっていることを前提に考える方が、実際のカラダを反映しているように思います。
カラダのどこかに不調を感じたときに、その不調部分から遠く離れたツボを刺激して、不調が治るというのも、あり得るはなし。
カラダじゅうにあるツボを押して、体調を整えるというのは、若いころはうさんくさく感じていました。
しかし、実際に少しでも効果を感じると、やってみる価値はありますね。