年齢を重ねると、あるときフッと気付くことがありませんか。
その瞬間、今までの見方が180度変わるような感覚です。
例えば、子育てを経験して気づくこと。
自分が子供の頃は親から無償の愛をもらうことが当然のように思っていた。
実際に自分が親になってみると、意外と親は子育ての「めんどうさ」を感じていたのだろう、と気づいたとき。
こんな瞬間、自分の人間としての幅が広がったような感覚になります。
ところで、男女の関係についても同様にフッと気付くことがあります。
大半の男性の考え方と、大半の女性の考え方は、どうしても分かり合えないところがある、そう思います。
ギラギラしていた若い頃にもなんとなくは感じていましたが、年齢を重ねているうちに理屈でわかるようになりました。
男性に多いシングルタスクな考え方、一方、女性に多いマルチタスクな考え方。
一つのことに熱中することが得意な男性脳と、細かなことをいろいろと考えられる女性脳との違いです。
男性に多い考え方が男性脳であり、女性に多い考え方が女性脳です。
カラダの性別とは必ずしも一致しないといえそうです。
高度成長期は、男性だけで仕事するのが当たり前でしたから、仕事の進め方も男性脳が支配していたのでしょう。その名残は今でもあると思います。
男性脳は、特定のことを一気に進めることが得意です。大きなことをおおざっぱに動かすことが得意です。
でも、おおざっぱに動かすだけでは、物事はうまく行きませんよね。男性脳が苦手な分野もあります。
例えばパーティーを開催するとします。男性脳が仕切るとします。
会場予約、開催案内、司会進行くらいまではできるかもしれません。
しかし、料理の内容、量、会場を仕切る人とのコミュニケーションまで、細かくできる人は、男性のなかでは少数派ではないでしょうか。
反対に、空間把握能力などは、男性脳の方が得意かもしれません。
見知らぬ土地で道に迷ったとき、地図を見ながら現在地を把握するのは、男性脳が得意とする分野かもしれません。
対して、人の話を聞いて理解することは、男性脳が不得意とする分野でしょう。
男性脳は、他人に共感することがやや不得意ですから、話を聞いてコミュニケーションすることが、うまくいかない場合もあるでしょう。
以上のように、男性脳と女性脳を分けて考えましたが、はっきりと二分できません。
男性、あるいは男性脳の傾向が強くても、共感力に優れた人もいます。
女性、あるいは女性脳の傾向が強くても、空間把握能力に優れた人もいます。
こんなことを考えているうちに思いつきました。
お互いに刺激しあえば、さらに人間として成長できるのではないでしょうか。
例えば、男性は、女性脳の優れた点を見習って盗んでみる。
一方、女性は、男性脳の優れた点を見習って盗んでみる。
これさえしておけば、、、、と考えがちなシングルタスクな男性脳は、気付きにくい細かいことに少し視線を向けてみる。
あれもこれもしなければ、、、、と考えがちなマルチタスクな女性脳は、最も優先順位の高いことだけをとりあえず進めてみる。
どうでしょう。自分を進化させるための何かのヒントになればと思います。